「天上の花」訴訟、原告の脚本家が逆転敗訴 「同意の範囲内で改変」

大滝哲彰
映画の脚本を同意なく書き換えられたとして、脚本家の女性が共同脚本家の荒井晴彦氏に110万円の賠償を求めた裁判の控訴審判決で、大阪高裁(森崎英二裁判長)は27日、荒井氏に5万5千円の賠償を命じた一審・大阪地裁判決を取り消した。「同意の範囲内で改変されたものと評価できる」と判断した。
映画は俳優・東出昌大さん主演で2022年公開の「天上の花」で、原告のデビュー作だった。原告が荒井氏の指導を受けながら第10稿を執筆すると、荒井氏は登場人物の性格描写などを修正した。原告の指摘は反映されたが、さらに直された12稿が「完成稿」となり、撮影が進んだ。
一審は著作者が意に反する改変を拒める「同一性保持権」の侵害と認めたが、高裁は、荒井氏が共同脚本家となった時点で荒井氏の「創作」が加わることは原告も認めていたと指摘。荒井氏は変更過程で原告に意見を言う機会は与えていて、完成稿としたのは映画の制作者側だとし、荒井氏に法的責任は問えないと結論づけた。
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